本章では、薬剤師をはじめとする医療従事者が、バイオシミラーのフォーミュラリー追加を検討する際に役立つ、いくつかの考慮事項を紹介します。バイオシミラー候補品の安全性、臨床的および経済的なアウトカムに関する客観的な評価は、P&T(Pharmacy & Therapeutics)委員会によって行われます。委員会では、薬剤師が重要な臨床顧問の役割を果たします。P&T委員会の目的は、各製品の特性だけでなく、製造者に関連する要素を評価することにあります。
ここで取り上げたテーマとは関係なく、医療従事者と患者の教育は、必須の任務です(第10章)。バイオシミラーのフォーミュラリーへの追加審査に携わる薬剤師は、本章で詳述するように、提案された各適応症に対してバイオシミラーの採用を正当化する総体的なエビデンスがあるかどうか、また、医薬品の購入その他費用だけでなく、それ以外の要素における経済的影響についても考慮する必要があります。フォーミュラリーに追加されたバイオシミラーは、安全かつ効果的に治療アルゴリズムに組み込まれ、導入後の安全性と臨床モニタリングが実施されます。