要旨

国際多施設共同試験によって、参照リツキシマブとの比較において、提案されたバイオシミラーBCD-020の有効性と安全性を、低悪性度リンパ腫患者で確認

論文題名: Proposed rituximab biosimilar BCD-020 versus reference rituximab for treatment of patients with indolent non-Hodgkin lymphomas: An international multicenter randomized trial

引用文献: Poddubnaya IV et al. Hematol Oncol 2020;38:67–73

出版日: 2019年11月

臨床試験は、バイオシミラー開発における最終ステップである。この国際多施設共同試験では、感度の高いプライマリーエンドポイントを適切に設定し、高感度集団を対象に実施され、リツキシマブのバイオシミラーBCD-020が参照製品とヘッドツーヘッドで比較された。

リツキシマブは、B細胞の表面に発現する抗原の溶解を誘導し、B細胞性非ホジキンリンパ腫と慢性リンパ性白血病に対する治療に革命をもたらした。しかし、リツキシマブは高額で、世界の多くの地域でこの需要の高い治療法への患者のアクセスが制限されており、リツキシマブのバイオシミラーの開発が必要とされている。BCD-020は、in vitroおよびin vivoの前臨床試験で示されたように、参照リツキシマブと類似した分子構造と品質特性を有するバイオシミラーとして提案された。BCD-020の単剤投与での臨床的安全性と有効性を参照リツキシマブと比較するために、低悪性度リンパ腫患者を対象に、国際多施設共同で、無作為化第III相試験が実施された。

研究結果

本試験では、プライマリーエンドポイントにおける両薬剤の同等性が確認された。4週の治療期間の後、BCD-020とリツキシマブ群の全奏功率はそれぞれ45%と42%で、統計的に有意な差はなかった。2つの薬剤は、寛解、部分寛解、病勢安定を同程度の比率で示した。進行性疾患は、BCD-020群で8%、参照群で15%に認められた。有害事象、免疫原性、薬物動態、薬力学的所見(後者は血中CD20+細胞数の劇的な減少で示唆される)は、両群で同様であった。

新規バイオシミラーであるBCD-020は、低悪性度リンパ腫の患者において、参照リツキシマブと同等の全奏効率と安全性プロファイルを発揮する。有効性、安全性、免疫原性、薬物動態および薬力学を示す全試験項目において、試験薬剤と比較薬剤の間に実質的な差は認められなかった。B細胞性がんの治療におけるリツキシマブの重要な役割とバイオシミラーの手頃な価格を考慮すると、リツキシマブ・バイオシミラーの臨床への導入は、非常に大きなプラス効果をもたらすと思われる。

重要なポイント

リツキシマブのバイオシミラーBCD-020は、参照のリツキシマブと類似した分子構造および品質特性を有する。最近の試験において、BCD-020は、低悪性度リンパ腫の患者において、参照リツキシマブと同等の全奏効率と類似した安全性プロファイルを示した。

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