Abstract

健常者を対象としたPK/PD比較試験で、ペグフィルグラスチムのバイオシミラーPelmeg®とNeulasta®の生物学的類似性を実証

論文題名: Pharmacokinetics, pharmacodynamics, safety, and immunogenicity of Pelmeg®, a pegfilgrastim biosimilar in healthy subjects

引用文献: Roth K et al. Pharmacol Res Perspect 2019;7:e00503

出版日: 2019年8月

ペグフィルグラスチム(EU承認Neulasta®)は、がん患者における化学療法による好中球減少症の予防に広く使用されている。本試験では、新規のペグフィルグラスチムのバイオシミラー(Pelmeg®)とNeulasta®の健常者におけるPK/PD比較を実施した。

好中球減少症は、好中球数絶対数(ANC)が0.5×109個/L未満と定義され、がん患者における骨髄抑制化学療法の適用を制限する重要な要因である。好中球減少症の持続期間と好中球数絶対数の下限値は、感染性合併症の発生と相関しており、化学療法の用量削減を必要とさせ、腫瘍のコントロールを損なわせ、患者の生存に悪影響を与える可能性がある。

好中球減少症は、好中球数絶対数(ANC)が0.5×109個/L未満と定義され、がん患者における骨髄抑制化学療法の適用を制限する重要な要因である。好中球減少症の持続期間と好中球数絶対数の下限値は、感染性合併症の発生と相関しており、化学療法の用量削減を必要とさせ、腫瘍のコントロールを損なわせ、患者の生存に悪影響を与える可能性がある。

研究結果

PKエンドポイントの解析では、Pelmeg®またはNeulasta®の投与後、ペグフィルグラスチムの曝露量に重要な差は認められなかった。したがって、試験品と参照製品のPK同等性が実証された。好中球数絶対数のプロファイルは、Pelmeg®またはNeulasta®の投与後、非常によく似ていた。いずれの薬剤においても、投与後、平均好中球数絶対数は増加し投与後3.5日でピークに達し、その後減少し18日目頃に投与前の水準に戻った。両薬剤の間で、好中球数絶対数の差異は見られなかった。有害事象の発生率はPelmeg®とNeulasta®で同程度であり、臨床的に重要な抗薬物抗体シグナルは認められなかった。Pelmeg®の参照製品との高い類似性が確認された。

重要なポイント

ペルグラスチムのバイオシミラーであるPelmeg®は、参照製品と同等の絶対好中球のPK・PD特性を有していることが確認された。

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